北京〜ラサ T27次特快乗車記(その1)

T27次特快の始発駅「北京西」。
北京には「北京」駅、「北京北」駅などいくつかターミナルがありまが、この北京西駅は、広州やシルクロード方面への列車が発着するターミナル。近代建築の上にちょこんと帽子のように寺院風の建物がのっかっているデザインがナイス。なんでもこの「北京西」、アジア最大だとか、世界最大だとかいう謳い文句ですが、例によって誇大広告。どう考えても日本の東京や新宿のほうが大きいかと思います。

とはいえ中国屈指の巨大ターミナルであることには間違いありません。駅舎内の電光掲示板には、各地方への列車の発着案内がズラリと並びます。
お目当てのラサ行き特快は21時30分発です。
こちらは、「軟席候車室」
「軟臥」や「軟座」を利用する乗客のための専用待合室です。
今回は「軟臥車」を利用するので、こちらで列車を待ちます。
以前は、軟臥車を利用する人は、それほど多くなく、ゆったり利用できたのですが、近頃は軟臥利用者や、軟臥連結車両も増えてきたので、けっこう利用者は多く空いているイスを探すのにも苦労します。
出発30分前に改札開始。
いよいよホームにて列車とのご対面です。
使用車両は直達特快列車に使用されているカナダ・ボンバルディア製の25T系列。ただし、高地を走るための数々の特殊装備を備えたチベット専用車両だそうです。
色は政府専用車両(公務車)と同じダークグリーンに黄帯。チベット行きの列車の車体色をわざわざ政府専用車と同一色にするあたり、何やら政治的意図が見え隠れします。
列車サボとも感動のご対面。確かにラサに行くんだという実感が湧いてきます。
チベット行き列車の牽引機はカバみたいなスタイルの韶山(SS)7E形。本日の編成は以下の15両。我々の乗車するのは5号車です。
機関車 SS7E 0070
@硬臥車 YW25T 676499 定員60名
A硬臥車 YW25T 676507 定員60名
B硬臥車 YW25T 676490 定員60名
C硬臥車 YW25T 676501 定員54名
D軟臥車 RW25T 554454 定員32名
E軟臥車 RW25T 554453 定員32名
F餐車   CA25T 893422 定員44名
G硬座車 YZ25T 350929 定員98名
H硬座車 YZ25T 350925 定員98名
I硬座車 YZ25T 350921 定員98名
J硬座車 YZ25T 350920 定員98名
K硬臥車 YW25T 676542 定員60名
L硬臥車 YW25T 676534 定員60名
M硬臥車 YW25T 676506 定員60名
N硬臥車 YW25T 676498 定員60名
さて、いよいよ5号車の軟臥車内へ。
軟臥車室内。
二段ベットが二つ並んだ四人部屋の個室となっています。
我々3名(+妻のベットで寝る息子)の他に同室になる乗客がいるのですが、この日は現れず、我々一行のみで部屋を占拠できました。ラッキーでした。
そうこうしているうちに、出発です。
乗車時間47時間28分、4064kmの長旅のはじまりはじまり。

出発後、列車員から切符と引き換えにこのようなカード(換乗証といいます)をもらいます。
列車からの出入り時にこのカードを持っているかチェックされる場合もあるので大切に保管。
さて、この日、まだ夕食を食べていなかった我々はお腹ペコペコ。
早速食堂車に向かいます。
初日夜の食堂車は夕食時を外していることもあり、結構空いています。
食堂車のテーブルに置いてあったメニューです。
T27/28次餐車特色菜譜(T27/28次列車食堂車の特色あるメニュー)とありますが嘘っぱちです。ただ飾りで置いてあるだけで、実際にはカウンターに置いてある手書きのメニューの中にあるものしか注文できませんでした。
で、これが食堂車の食券です。
「餐券」とあります。
いただきます。
おやすみなさい。

北京〜ラサ T27次特快乗車記(その2)