路面電車事業者 在籍車両平均車齢比較(2014年12月現在)

 日本は、世界的にも古い路面電車を多く抱えている国ですが、実際どのくらい古いのか、事業者単位での平均車齢を算出してみました。
 結果が下記グラフになります。大手私鉄ほどではないにせよ、西高東低の傾向が見られます。西日本に規模の大きな事業者が集中している関係でしょうか。
 上位を占めた事業社のうち、長崎電気軌道や阪堺電気軌道は一部の超旧型車が全体の平均を引き上げている結果になっていますが、問題なのは土佐電交通。比較的多くの車両を抱えながらも、平均車齢52.8年は驚異的な数字です。今後どのように車両を置き換えていくのか、要注目でしょう。
 web公開版のおまけとして、事業者をクリックすると、車齢算出の根拠となっているデータが見れます。そこでは平均車齢とともに、中央値に位置する車両も示してありますが、こちらのほうが平均値より実感に近いかもしれません。
【注記】
・車体更新車は車体製造年ベースでのカウントです。
・連結車・連接車は1両としてカウント。
・事業用車はカウントしていない。
・旅客車の休車やイベント専用車はカウント。
(注1)伊予鉄道の保有車両数、ハ1・2は2両で1組としてカウント。
(注2)福井鉄道の保有車両数は、高床車(200系・600系・610系)もカウント。

(注3)京津線車両はカウント対象外。
(注4)石山坂本線平均車齢は書類上の製造年とベースとなった車体の製造年を両方示す。
順位 事業者名 保有車両数
(両)
平均車齢 最古参車両データ
1 とさでん交通 65  52.8年 198 1939年製
2 長崎電気軌道 74  44.3年 168 1911.5製
3 阪堺電気軌道 37 41.0年 モ161
ほか
1928.12製
4 伊予鉄道 40(注1)  40.7年 モハ51~53 1951.12製
5 熊本市交通局 45 38.7年 1063 1951.6製
6 札幌市交通局 33 38.4年 212 1958.11製
7 広島電鉄 131 34.3年 582 1924年製
8 筑豊電鉄 15 33.9年 2005ACB AB1962製
C1957製
9 富山地方鉄道軌道線 21 32.7年 デ7012
ほか
1960.12製
10 福井鉄道 17(注2) 31.9年 202F 1960.3製
11 豊橋鉄道軌道線 17 31.2年 モ3102 1943.10製
12 岡山電気軌道 21 29.6年 3005
3007
1953.8製
13 函館市企業局 32 28.2年 530 1950.11製
14 京阪電鉄(石山坂本線) 15(注3) 26.0年 49.6年(注4) 615
620
1959.8製
(車体)
15 京福電鉄 27 25.7年 モボ301 1971.4製
16 万葉線 11 25.5年 デ7071
ほか
1967.7製
17 鹿児島市交通局 55 24.9年 501 1955.1製
18 東京都交通局 36 23.8年 7007ほか 1977.11製
19 東急電鉄(世田谷線) 10 13.7年 301F 1999.7製
20 富山ライトレール 7 8.0年 TLR0601
ほか
2006.3製