東風1・3型 1964年〜
2006.08.06 中国鉄道博物館
車両解説

 東風1は中国初の本格的国産電気式ディーゼル機関車「巨龍型」をベースに開発された初の量産型電気式ディーゼル機関車だ。巨龍型ソ連のTE3型機関車のデッドコピーのため、その基本設計を受け継いだ東風1もソ連の血を色濃く受け継いだ機関車ということができる。

 直流発電、直流モーター使用の電気式ディーゼル機関車で、運転最高速度は100km/h。車体はカブトムシのような甲虫類を思わせるレトロチックな流線型で、蒸気機関車のような片運転台式であることが特徴だ。通常片運転台式のディーゼル機関車は背中合わせに連結した重連使用が前提となっていることが多いが、東風
1は単機で使用されることが多く、終点ではターンテーブルを使用して方向転換するという蒸気機関車的な使われ方をしていた。

 東風
1は貨物用だが、1972年に歯車比を4.41(75:17)から3.38(71:21)と高速寄りに改め、最高速度を120km/hに向上させた旅客用の東風3も登場。東風1・3は後継機東風4の量産が軌道に乗る1974年までにあわせて811両が製造、全国各地に配置され東風4型と並び80年代の中国を代表する機関車の一つとなった。

 こうして中国各地の無煙化に貢献した東風
1・3だが、90年代に入ると相継ぐ新鋭機の登場におされるように、南方や北方の辺境地帯、さらには地方鉄道へ転属していき、2006年の北黒線での運用を最後に客車牽引から撤退。片運転台式で、もともと小単位の輸送には向かないことから、現在は専用線を含めても稼動機がいるか微妙な状況になってきた。

 北京の鉄道博物館にはロシア国境に近い内蒙古自治区のイトゥリ河(伊図里河)機関区に配置されていた1301号機が保存されている。


東風1・3型データ
製造初年 1964年
製造所 大連機車車輌廠
軸配置 C-C
動力伝達方式 電気式
駆動方式 釣掛式
全長 16685mm
自重 126t
ディーゼル機関及び機関出力 10E207  1320kw/1800PS
電動機総出力 1050kw
最高速度 100km/h(東風1型)、120km/h(東風3型)