事業用客車  

事業用客車解説
中国鉄道では通常の営業に使用する客車の他にも、事業用として様々な用途の客車が在籍しています。普段は車両段の奥にひっそりと眠っていてあまり人目に触れることのないこれらの客車ですが、用途、形態、車体色は千差万別で一両として同じ客車はいないといっても過言ではなく、趣味的には実に興味深い車両たちです。
ここでは、そんな鉄路を影から支える名脇役たちを紹介したいと思います。

SY 試験車-Shi Yan che
 試験車は各種試験に使用される客車です。新型の機関車の試験運転の際に連結して走ったり、高速走行試験を行ったり、新線の開通時に走ったりするようですので、おそらくは車両走行データの収集や、車両限界測定等が主な役割と思われます。
 車体側面に出窓を設けているのが外観上の特色で、余剰となった22系の優等客車をベースに改造した車両がほとんどですが、最近は25系客車ベースの新造車もあるようです。

DATA

車体長  23600mm
車体幅  3104mm
車体高  4285mm
自重    44.4t
定員    14
試験車 SY(22) 995002 北京西車両段
最も一般的な外観を持つ試験車です。
改造種車は軟臥車RW22形と思われます。


DATA

車体長  23600mm
車体幅  3104mm
車体高  4285mm
自重    46.5t
定員    12

試験車 SY22 997044 北京西車両段
やはりRW22形ベースと思われますが、試験機材搬入用の扉が増設されています。


試験車 SY22 997050 環状鉄道実験線
北京の西北郊外、環状鉄道実験線に留置されていた試験車。
環状鉄道実験線では、鉄道車両の各種試験が行われており、その測定用に試験車がよく使用されています。


DATA

車体長  23600mm
車体幅  3104mm
車体高  4285mm
自重    44.1t
定員    14
試験車 SY22 997109 北京西車両段
側面の出窓の位置以外の窓配置は先の995002と同一。やはりRW22形をベースに改造したものか?


DATA

車体長  23600mm
車体幅  3104mm
車体高  4285mm
自重    50.8t
定員    13
試験車 SY22 97127 瀋陽維修段
瀋陽の維修段の奥に転がっていた試験車で、6桁改番されておらず、すでに廃車になっていると思われます。旧式のRW22形を改造した車両です。


試験車 SY(22) 997192  環状鉄道実験線
 環状鉄道実験線に留置されていた試験車。
 細長い小窓が並ぶ窓配置は試験車特有のものです。

DATA

車体長  23600mm
車体幅  3104mm
車体高  4285mm
自重    45.8t
定員   
試験車 SY22 997258 広安門站
 ゼブラカラーに塗られた試験車です。
 窓配置が変則的で種車は分かりません。はじめから試験車として製造された車両かもしれません。

DATA

車体長  23600mm
車体幅  3104mm
車体高  4285mm
自重    45.8t
定員   
試験車 SY22 97520 瀋陽維修段
この97520号にはなぜか出窓がありません。窓配置から推測するに、種車はYW22形と思われます。


DATA

車体長  23600mm
車体幅  3104mm
車体高  4285mm
自重    47.0t
定員    14
試験車 SY22 997523 北京東站
997523号は、オレンジと水色という他に例のないツートンカラーに塗られています。
 この車両、現在は北京市北郊外の康庄駅に放置されています。


試験車 SY22 997540 北京東站
 屋根にパンタグラフを2丁搭載した試験車です。


DATA

車体長  25500mm
車体幅  3104mm
車体高  4285mm
自重    71.5t
定員   10   
試験車 SY25 997745 北京車両段
 珍しい三軸ボギー台車を履く試験車です。

DATA

製造初年 1991年
車体長  25500mm
車体幅  3104mm
車体高  4295mm
自重    54.0t
定員    12
試験車 SY25 997845 北京車両段
 広深線用の25Z系そっくりの車体色に塗られた試験車です。車体構造も25Z系に準じています。


DATA

製造初年  1992年
車体長  25500mm
車体幅  3104mm
車体高  4295mm
自重    54.0t
定員    12
試験車 SY25 997846 北京車両段
こちらは上の車両と一番違いの兄弟車997846号です。


DATA

製造初年  ?年
車体長  25500mm
車体幅  ? mm
車体高  4433mm
自重    51.3t
定員    12
試験車 SY25K 998661 北京西車両段
25K型ベースの試験車です。


試験車(鉄道部安全総合検測車) SY25K 998799 北京東便門
 25Kベースの試験車ですが、屋根上に検測用のパンタグラフを搭載している関係で低屋根構造になっているのが目を引きます。屋根上・車体中央には検測用と思われる出っ張りの小部屋があります。


DATA

車体長  25500mm
車体幅  3104mm
車体高  4433mm
自重    55.3t
定員   12   
試験車(鉄道部電務検査車) SY25T 999209 北京車両段
鮮やかなレモン色と銀色に塗られたボディマウント構造の車体を持つ客車です。鉄道部直属の車両で、信号系統の検査試験に使用されるそうです。


DJ 軌道検査車-gui Dao Jian cha che
 軌道検査車は、その名のとおり、レールの状態を検査する車両です。定期列車の最後部に連結されて運用されることが多く、そのためか試験車のように出窓を備えているほか、前照灯(この場合は後照灯か)を備えていることが大きな特徴です。


DATA

車体長  25500mm
車体幅  3104mm
車体高  4285mm
自重    55.6t
定員   
軌道検査車 DJ(25) 997740 北京西車両段
北京局所属の軌道検査車です。
車体は22系に準じていますが、車体長は25系客車と同じ25.5m車体となり冷房もついています。


DATA

車体長  25500mm
車体幅  3104mm
車体高  4433mm
自重    56.4t
定員   
軌道検査車 DJ25K 997990 太原站
定期客車の最後尾に連結された25K系ベースの軌道検査車です。


WX 維修車-Wei Xiu che
 最近になってできた種別で、軌道検査車、橋梁・隧道検査車、電力検査車、無線電検車、紅外線検査車などの多種に渡る列車運行にかかわる検査車両を統合、整理してできた形式です。そのため、比較的新しい事業用客車はこの種別を名乗ることが多くなっています。

DATA

車体長  25500mm
車体幅  3105mm
車体高  4433mm
自重    54.6t
定員   13
紅外線検査車 WX25K 998368 北京西車両段
紅外線とは赤外線のことで、その名のとおりレール状態の検査に赤外線を使用する新タイプの軌道検査車です。

床下に備え付けられた赤外線検測機器のアップ。
紅外線検査車 WX25K 998368 北京西車両段


DATA

車体長  25500mm
車体幅  3105mm
車体高  4433mm
自重    53.0t
軌道検査車 WX25K 998946 北京西車両段
25K系客車ベースの軌道検査車です。車種としては「DJ」と変わりませんが、最近の客車はWXを名乗ることが多いようです。


DATA

車体長  25500mm
車体幅  3105mm
車体高  4750mm
自重    55.2t
定員    9
軌道検査車 WX25K 998947 北京車両段
 二階建て車S25K系客車がベースの軌道検査車です。この車両は鉄道部直属車です。

軌道検査車 WX25T 999249 北京車両段
 25T系ベースの軌道検車車です。

DATA

車体長  25500mm
車体幅  3105mm
車体高  4433mm
自重    55.0t
定員    80
軌道検査車 WX25T 999281 北京車両段
南昌局所属の軌道検車車で200km/h対応の最新型軌道検査車です。
半流線型で大きな一枚窓の妻面とボディマウント構造が特徴です。


TZ 特種車-Te Zhong che
その名のとおり特殊用途に使用される客車です。
軍用の部隊輸送客車や、連結器の異なる地下鉄客車を回送する際に控車として使用される客車などが該当します。

DATA

車体長  25500mm
車体幅  3104mm
車体高  4433mm
自重    48.5t
定員    24
特種車 TZ25 94001 北京車両段
 軟臥相当の特種車です。24名という中途半端な定員から、2名個室が6室、4名個室が3室という構造になっていると思われます。


特種車のナンバープレートは薄い鉄板に書かれていて車体に打ち付ける構造になっています。
特種車 TZ25 94001 ナンバープレート

DATA

車体長  25500mm
車体幅  3104mm
車体高  4433mm
自重    48.5t
定員    66
特種車 TZ25 94001 北京車両段
 硬臥使用の特種車です。車内は通常の硬臥客車と同等と思われます。