北京〜ラサ T27次特快乗車記(その3)

では、このあたりで、わがラサ行き車両の外観をご紹介しましょう。
まずは、私たちの3日間の家になる軟臥車、RW25Tです。日本で言うA寝台に相当する車両。車内には4人部屋のコンパートメントが8室あり、定員は32名。
見ていただくと分かるように床下機器をカバーですっぽり覆ったボディマウント構造になっています。

続いて日本で言うB寝台に相当する硬臥車、YW25T。
定員は54名の車両と60名の車両があります。
こちらは食堂車CA25T。定員44名です。
食堂車は中国語では餐車といいます。
最後に日本で言う普通座席車にあたる硬座車、YZ25T。
座席定員は98名で、一般の中国の硬座車の118名に比べるとだいぶゆったりしたつくりになっています。
とはいえ座席で2泊3日過ごすのは苦行でしょう。
続いて車内を見学しましょう。
まずは軟臥車の通路。各コンパートメント入り口のドアが整然と並んでいます。
軟臥車の洗面所。
これは各車両とも共通のデザインです。
寝台には酸素の供気口が備わっています。これも各車両共通装備。
ラサ行き列車の車内案内はこのように、チベット文字も併記しています。
続いて硬臥車の車内。
通路には跳ね上げ式の椅子があって、通路側の景色を眺めることもできます。これは軟臥車も共通。
硬臥車の寝室。
三段式ベットが並びます。
食堂車、車内。
食堂車のウェイター、ウェイトレスはチベットを意識したデザインの制服を着ています。
これは、他の車両の食堂車では見ることができず、チベット鉄道にかける中国国鉄の意気込みを感じさせます。
食堂車カウンター。
冷蔵庫も装備しており、冷えたビールやジュースを買うことができます。
食堂車の厨房です。
食堂車と軟臥車の間の通路に、途中駅で積み込んだ食材が置かれていました。
硬座車内部。
車内は二人がけと三人がけのクロスシートが並びます。
もちろんリクライニングなどしない直角椅子なので、長旅は非常に辛そうです。
最後に愛煙家に厳しい情報を一つ。
車内デッキには灰皿があり、デッキであれば煙草を吸うことができるのですが、新線区間のゴルムド〜ラサ間については前面禁煙となります。

北京〜ラサ T27次特快乗車記(その4)