ラッセル車撮影ガイド(北比布)

北比布駅

      北比布付近は、背後に大雪山を望む雄大な景色が広がります。降雪量が少なく、ラッセル車の作業シーンの撮影は期待できず、かつ綺麗な晴天という条件時にお勧めの撮影地です。ただし難点はアクセス手段。北比布は快速列車は通過してしまい、また撮影に適当な時間に運行するバスもないため、アクセス手段は、旭川駅14時03分発の音威子府行きの普通列車しかありません。この列車は北比布に14時35分に到着しますが、ラッセル車の北比布通過(15時48分予定)までは、かなり間があります。北比布駅の簡素な待合室や、最寄りバス停、道北バス5線11号の待合室で風をしのぐくらいはできますが、長時間待つにはかなり厳しい環境であることは覚悟する必要があります。

 撮影地点のA地点までは北比布駅から徒歩5分程度。A地点付近は道路が高くなっており、線路をやや見下ろす絶好の角度で撮影することができます。付近に障害物はないため、きれいなサイド写真を撮影することができるでしょう。運が良ければ美しい雪をいただく大雪山がバックになります。

 撮影後は、撮影地最寄りバス停、北5線11号発南比布発1659のバスで旭川に戻れますが、日の長くなる2月上旬以降、ラッセル車の撮影後は、同じく北5線11号バス停から、逆方向、名寄行きのバスに乗車し(1607発)、塩狩・和寒・士別方面へとラッセル車を追いかけることができます。 
 
A地点より撮影。
2017.1.14 15時05分撮影



ラッセル車撮影ガイ(蘭留)

   
   
 蘭留駅は北比布同様、快速列車は通過してしまうので、アクセス手段は旭川駅14時03分発の音威子府行きの普通列車になります。この列車は蘭留に14時40分に到着しますが、ラッセル車の北比布通過(15時54分予定)までは、かなり間があります。幸い蘭留駅前には商店が一軒あり、ここで温かい飲み物等を買うことは可能です。

 蘭留での撮影ポイントとしてA~Cの3地点。跨線橋、平原、大俯瞰とそれぞれ甲乙つけがたい魅力があります。
 A地点は蘭留駅から約800m、徒歩約20分ほど離れた跨線橋です。ここは、宗谷南線のラッセル車撮影地では屈指の人気ポイントです。跨線橋撮影のメリットは,ラッセル車がウイングを開き、フランジャーを下げ、除雪作業をしながら真下を通過してくれるということ。踏切や駅などでの撮影の場合、踏切待ちする車や人に雪をかけないとの配慮から、踏切に近づくとウイングを閉じ、フランジャーを上げてしまうため、ある程度の望遠レンズがないと除雪シーンをとらえることが難しいのですが、跨線橋であれば、気象条件さえ整っていれば、ラッセル車が豪快に雪をはね飛ばしながら、眼下を通過していく迫力あるシーンを撮影することができるというわけです。このため、ここでは通常はラッセル車の撮影には必須の望遠レンズがなくとも、充分に迫力あるシーンをとらえることができます。また、もし望遠レンズがあれば、晴天ならバックに大雪山系を入れた絵を撮影することも可能です。
 ただし撮影地は交通量の多い跨線橋の上となりますので、くれぐれも車にはご注意を。

 B地点はA地点とは逆方向に徒歩20分程度。カーブしてくるラッセル車を撮影できるポイントになります。カーブを曲がり終わると踏切が近づくので、フランジャーを上げてしまいます。曲がり終わるまでが勝負です。被写体とは、ある程度の距離があるので、このポイントは望遠必須です。
 ラッセル車の到着まで間がありますが、近くに道北バスのバス停があるので、強風時など応急的ではありますが寒さをしのぐこともできます。


蘭留駅



A地点より撮影。天候に恵まれれば、写真のようにバックに山を入れることが可能です。
2016.12.25 15時17分撮影


B地点より撮影。カーブを曲がり終えるとフランジャーを上げてしまいますので、それまでが勝負です。
2017.3.5 15時49分撮影
 
B地点より撮影。カーブを曲がり終わると、このようにフランジャーを上げウイングを閉じてしまいますが、気温が下がり雪質が軽い日だと、雪をオーラのようにまとった側面写真が撮影できます。これはこれでカッコいい!
2017.3.5 15時49分撮影
 C地点からの俯瞰風景。正面の山のふもとを横切るように、宗谷本線が走っています。
  
 C地点は俗に塩狩峠の大俯瞰と呼ばれているポイントで、山上から蘭留から塩狩峠に向かう宗谷本線を一望のもとに見渡すことができます。ラッセル車を撮影する場合、一番のポイントである塩狩峠に向かうカーブで後追い撮影になるので、ラッセル車がラッセル作業を行わない晴天向きの撮影地といえるでしょう。
 C地点までは蘭留駅から徒歩45分。

自動車も走行可能な舗装道路の山道を登っていきます。山頂付近で道路は左にカーブするので、その手前あたりから、山の中を分け入ります。具体的にはこの写真の右側に対抗車線を向いた道路標識があります。この少し先あたりで右手の林の中を分け入るとよいでしょう。

林に分け入る地点には木の幹にピンクや黄色のリボンが巻きつけてあるので、目印になります。林の中を100mほど進むと視界が開けて、上のパノラマ写真のような風景にたどり着けます。100mほどとはいえ、雪の積もった道なき道を進むので長靴やカンジキなど、雪を分け入って進む装備は必須です。


 撮影後は、A・B地点で撮影した場合には、急ぎ足で蘭留に戻り、蘭留(駅前)を1608に出るバスに乗ると効率よく旭川に戻ることができます。実はA地点・B地点はそれぞれ撮影地から、ほど近いところに別のバス停(北11線・北7線13号)があるのですが、1608に蘭留を出るバスは急行のため、これらのバス停には止まりません。
 C地点で俯瞰撮影した場合には、1608発のバスには間に合わないため、次の1654蘭留発のバスで戻りましょう。

 また、日の長くなる2月上旬以降、ラッセル車の撮影後は、A地点で撮影した場合には、北11線バス停(1612発)から、B地点で撮影した場合には、北7線13号バス停(1609発)から、名寄行きのバスに乗車し、塩狩・和寒・士別方面へとラッセル車を追いかけることができます。
     
 
 C地点、塩狩峠大俯瞰の一番のポイント、見渡す限りの大森林に向かいカーブしながら消えていくところです。
2017.3.11 16時00分撮影
 
上と同じ場所を望遠で。 
2017.3.11 16時00分撮影
 
ちょうど真正面の位置にあたる針葉樹林のポイントです。 
2017.3.11 15時59分撮影
C地点蘭留側です。手前の養鶏場の三角屋根がよいアクセントになります。 
2017.3.11 15時57分撮影