1.石渓駅


四川省の省都成都からバスで三時間ほどの位置にある町為。芭石鉄道の出発する石渓駅は、この為の町からさらにローカルバスに揺られること20分ほどの距離にある嘉陽という町にあります。

写真は駅へと続く坂道。
駅へ続く坂道の入り口には「歓迎乗座嘉陽小火車」の看板が。
坂道をてくてく登っていきます。
この写真だと小さくてわかりませんが手前の青い看板には「嘉陽小火車、観光臨時停車場」と書いてあります。芭石鉄道は観光鉄道への脱皮を図っていると聞いていましたが、こんなふうに観光客向けの駐車場まで用意しているとは。
坂道を登りきったところで762mmのレールとホームが現れます。
ここにも「歓迎乗座嘉陽小火車」の大看板が。
芭石鉄道、石渓駅のホームです。列車はしばらく到着しないのでひっそりと静まり返っています。奥は機関区兼工場になっていますが、石炭貨車が何両か止まっているだけで機関車の姿は見当たりませんでした。
ちょうど春節の時期に訪れたためか、右手の事務室らしきところに赤い提灯が下がっていますね。

ホームから機関区方向をのぞいて見ます。
ナロー路線らしく、低い架線が張られています。ここから隣の躍進橋駅までは電化されていて電気機関車が石炭車を引いて働いているそうですが、電気機関車の姿も見かけず。。
駅員らしき人も見当たらなかったので、ホームの商店で切符はどこで売っているのかと聞いたところ教えてくれたのがこの真新しい待合室。どうやら最近できたもののようです。
中に入ると、
「嘉陽小火車-世界唯一還在運行的客運窄軌蒸気小火車」
なるうたい文句とともに沿線の見所を紹介する大きな看板が取り付けられています。
世界唯一といううたい文句は大げさですが、2006年に「嘉陽小火車」と「芭石鉄路」は楽山市の工業文化遺産に指定されたそうで、町をあげてこの鉄道を大切にしていきたいという意気ごみは伝わってきます。
駅の待合室からの風景。
手前のボロアパートが邪魔ですが岷江を見下ろす雄大な眺めです。
駅の待合室に時刻表が掲示してあったので、出発時間を確認してみます。現在時刻は15時半。次の列車の出発は17時半なので、あと二時間は列車がありません。二時間もこの駅でぶらぶらするのはさすがに退屈なので、隣の躍進橋に移動して石渓に戻ってくる列車に乗ってみることにします。
上り列車の躍進橋発は16時15分。今から動けばまだ間に合います。

2.躍進橋→石渓