KDZ1A型 春城-CHUN CHENG
車両解説 この電車の愛称である「春城」とは雲南省の省都、昆明の別名で、一年中春のように穏やかな気候に恵まれていることからその名がつけられている。その名前から分かるように春城号は、雲南省昆明を中心に走っていた電車特急だ。
春城は、地下鉄車輌の製作で実績のある長春軌道客車廠と、株洲電力機車研究所の共同開発車両で、1999年に開催された昆明世界園芸博覧会に合わせてデビューした、中国初の動力分散型営業用電車特急列車だ。
両端の流線型の先頭車両が軟座車、中間の4両が硬座車となり計6両で一編成を組む。隣り合ったM車とT車で1ユニットを構成し、中間の2両を外して4両編成とすることも可能である。制御機器は1988年に試作されたKDZ1型電車をベースとした従来型の抵抗制御で運転最高速度は120km/hと目新しい点はないものの、ボルスタレス台車や、電気指令式ブレーキなど、多くの新技術を盛り込んでいる。
軟座車にはリクライニング角度を調節できる座席を導入。硬座車の座席も人体工学に基づき設計された新しいものを取り入れ、車内にはテレビや情報の電光掲示システムを採用、トイレには真空フラッシュ式の集便装置を取り入れるなど、ハード面ばかりでなくソフト面も充実した車両となった。
さて、中国初登場後は昆明から南昆線の石林まで結ぶ観光特急として活躍したがそれも束の間、車両が故障すると、保守部品の手当てが追いつかず休車状態となってしまった。その後いったんは2007年6月1日より昆明~曲靖間を結ぶ城際列車として復活を果たしたものの、この時も一年ともたずに故障。以後、今に至るまで広通車両段で放置されており、現状では復活の目は薄そうだ。
KDZ1A型データ 製造初年 1999年 製造所 長春軌道客車廠 製造量数 1編成6両 車体材質 普通鋼 制御方式 多段式抵抗制御 編成定員 602名 編成出力 2160kw 車体長 先頭車25700mm 中間車25500mm 車体幅 3104mm 車体高 4134mm 運転最高速度 120km/h
春城編成表
号車 1◇ 2 3◇ 4 5◇ 6 形式 RZ25DT YZ25DD YZ25DT YZ25DD YZ25DD RZ25DT ○○ ○○ ●● ●● ○○ ○○ ●● ●● ●● ●● ○○ ○○ 車種 軟座 硬座 硬座 硬座 硬座 軟座 定員 68名 116名 116名 116名 116名 68名
◇はパンタ付き車両。
●●は動力台車。
○○は付随台車。